防寒作業服と言いましてもその定義は難しいものがあります。単に生地が厚いというだけの場合もあります、素材やデザインから防寒に対処している作業服もあります。もちろん価格で選ぶ場合もありますが、真の意味で自分が求めているものを購入することが大切です。防寒作業服の性能で考え違いをしている人が多いのが「防水」と「撥水加工」の違いです。
洋服の説明書に撥水と書いてあるにも関わらず「水が染み込む」とがっかりする人がいますが、それは防水と撥水を理解していないからです。同じような意味に考えていますが、実は全く異なる性質のものです。防水とは生地の裏面に防水素材をコーティングしたうえに縫い目の裏にも水が浸入しない専用のテープを貼っていますので水の侵入を防いでいます。その防水性を数字で表したものが耐水圧というものです。
耐水圧は聞いたことがある人が多いはずですが、生地の上に1センチ四方の柱を立てて柱の中に水を入れていったときに耐えられるかを数字で表したものです。因みに、10000mmと書いてある場合は10mの高さまで水を入れても耐えられることを意味しています。なお、耐水圧の機能は永久ではありませんので機能が落ちることを留意しておくことは重要です。次に撥水ですが、これは生地の表面に付着した水滴を玉状にはじかせる性能のことです。
玉状ではじきますので記事についた水は水滴となり軽くふるだけで簡単に水分を取ることができます。お店で見かける「防寒スプレー」と書いてあるスプレーは撥水する機能のことを意味していることがほとんどです。